桃始笑(ももはじめてさく)
2021年 03月 13日
子どもの頃 母がお雛様を飾るとき 華道の嗜みのあった母が桃の花をたくさん買ってきて様々な花器に生けて家中が桃の花の香りに包まれていたことを最近よく思い出します。
母は、花を生けるときにハミングで口ずさんでいた曲があって 子供の頃の私は、それが何かも知らずに覚えてしまったほど。
後にそれがベートーヴェンのバイオリンソナタ 春の最初のフレーズでその楽しそうな母のハミングと桃の花が私にはセットになって記憶に残っています。
花を生ける母が笑顔だったので この桃始笑(ももさきはじめる)で笑と言う字を咲くと表現しているのを知って母との思い出がオーバーラップしています。
母は、これと言って趣味がない人と思っておりましたが、実はクラシックには詳しく 父との最初のデートは、クラシックのコンサートだったと聞いて驚きました。
母が飾ってくれた昭和初期の時代物のお雛様も母亡き後 父の本家の菩提寺にて人形供養をしていただき今はありません。
お雛様と桃の花とバイオリンソナタの春と母の笑顔がセットで私の思い出の引き出しにしまっておりますが、こうして時折思い出すのもいいものでございます。
いよいよ桃が優しい笑顔で咲き始める季節の到来。桜が咲くまだあと少し。
春よ来い 早く来い!
by madamumarine
| 2021-03-13 22:41
| 季節のお話
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